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線香花火づくり&花火師体験(2024/10/27)

10月27日(日)、栄光キャリアルートが実施しました「線香花火づくり&花火師のお仕事体験」の様子をお伝えします。

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ツクル∞ジブンとは?

教室や教科書では学べない「本物・本当」の「めったにできない」体験に「チャレンジ」することで、これからの未来を自分で考え自分で決める「力」を育む未来の自分探し講座です。
各分野で活躍するその道のプロが指導する、旅行会社等のレディメイドな講座でなく、楽しみながらも「学ぶ」という学習塾としての栄光の特徴をコンセプトとしたオリジナルの唯一無二の講座となります。

日本の伝統文化『花火』に触れる

花火はお店で購入して楽しむのがあたりまえと思っていますが、今回はその『花火』を自分で作って自分で楽しむことにチャレンジする講座です。 また、打上花火の花火玉(模擬)づくりに挑戦することで、花火師の仕事や物づくりの大変さや難しさとともに奥深さも実感できる講座です。

ご指導いただくのは、江戸時代『日本三大花火』として有名な山梨県市川三郷町で花火師をされている株式会社丸富の青沼さんと佐々木さんです。

花火会社で修行された後、日本の伝統花火『和火』を残したいと独立され、花火づくりはもちろん、メイドインジャパンにとことん拘った和火の普及に尽力されています。

花火の歴史や花火師のお仕事とは

まずは青沼先生より、花火の歴史や花火の材料、花火玉づくりの工程や打上の仕組みなど、スライドや動画を見ながらレクチャーが始まります。

日本の花火の材料や色、先生が在住されている山梨県の市川三郷町が花火の街となった由来、花火師の作業時に気をつけていることなど、様々なことを学びました。

参加者から「花火師さんが一番忙しい時期はいつですか?」という質問に、先生は「やはり夏ですね。特に花火大会が連続すると、朝は早朝から準備し、夜は花火大会が終了した後、掃除を行い、会社に帰って次の花火大会の準備をして、家に帰って2~3時間寝てまた出発します。」と答えます。「意外と知らないかもしれませんが、花火師たちは花火大会の後、飛び散った花火の残骸や火薬などの危険物を含めて掃除をするんですよ。」と伝えると、参加者からは驚きの声があがりました。

打上花火の花火玉(模擬)づくり

次に、花火玉づくり体験です。
本物の火薬は使わず火薬に見立てたビーズ玉を使用しますが、作業自体は実際の作業と相違ありません。

参加者は「星」「割薬」を詰めていく「玉詰め」作業に取り掛かります。
玉の半分に火薬を詰め、もう半分にも火薬を詰めて、最後にそのふたつを合体させてひとつの「花火玉」が完成するのですが、詰め具合が肝心です。
プロの花火師の方の作業を想像しながら、実際の火薬を詰めるように詰めては確かめ、詰めては確かめと、微調整を繰り返し、心配な参加者は「先生、確認してください!」と完成具合を確かめています。

そして最大の難関である、半分ずつの玉の合体です。

練習用の何も入っていない半円の模型で合体作業の練習を行ってから、いざ挑戦!
半分ずつの玉を持ったまま、緊張気味な面持ちで先に進めない参加者に対し、先生から「あまり難しく考えないで、“いちにのさん”で一気に合体させましょう!」とアドバイスがあり、覚悟を決めて練習どおりにやると、無事に合体できました。あちらこちらから「できたー!」「やった!」と子どもも大人も関係なく喜んでいる声が聞こえてきます。

早めに終わった参加者から休憩に入り、教壇に置かれている実寸大の花火玉や硫黄や松脂、火薬の原石などの材料を見学します。参加者は興味津々に、10kgもある尺玉を持ち上げたり、原料となる硫黄や松脂を嗅いだり触ったりしていました。

本物の火薬を使った線香花火づくり

休憩後は本物の火薬を使っての線香花火づくりを体験しますが、その前にレクチャーがあります。江戸時代に始まった線香花火は日本オリジナルの花火であること、線香花火の名前の由来や長持ちさせるコツなどを学びました。

そして、テーブルには「黒色火薬」の他、きれいな和紙などが並びます。火薬の量が多すぎても少なすぎてもいけないことや和紙の巻き方のコツを受け、6本の線香花火を作ります。
参加者は小さなスプーンで火薬をすくって、余分な部分を摺り切って、和紙の袋状になった部分に詰めていきます。そして和紙を引っ張りながら巻いていく作業になるのですが、なかなかうまく巻けません。
先生は一人ひとりの様子を見ながら「脇を締めて、下から支え持つように巻くと巻きやすいですよ。」などのアドバイスをしています。

最初はほとんどの参加者が悪戦苦闘していましたが、徐々に慣れてきたのか1本にかかる時間も短くなっていきました。年齢を超えて真剣な眼差しで作業に集中し、完成した線香花火を大切そうに眺めていました。

最後に、先生より「カラフルで迫力ある洋火の花火もいいですが、日本の伝統である『和火』の花火も楽しんでください。」と伝えられ、「今度、家族みんなと自分の作った線香花火で遊んでみる!」「もったいなくて使えない。」とそれぞれの思いを胸に花火玉と線香花火を大切そうに持って帰路に就きました。

まとめ

今回は線香花火づくりと花火師のお仕事体験に挑戦しました。

店頭で何気なく目にする線香花火ですが、日本製であれ海外製であれ、全て手作業で行っていることを知り、購入した線香花火を手にすると同時に、手作業で一生懸命に作業している職人さんの姿が思い浮かぶのではないでしょうか。 また、線香花火に限らず、様々な地域で行われる花火大会も今まであたりまえに楽しんでいましたが、花火を作ることはもちろん大会が終わった後の掃除など、その美しさの裏には目に見えない職人さんたちの日々の苦労と努力があることを知りました。
火薬を付けては乾燥させてという作業を何度も何度も何日も何日も繰り返してできる花火玉。
ひとつひとつ命がけで手間暇かけて作る花火は一瞬の命ですが、その花火玉が思い描いたようにきれいに夜空に咲くかどうかは打ち上げてみないとわからない、経験の積み重ねで成り立つ仕事です。
「花火の美しさは一瞬でも、その美しさで多くの人に感動を与えることができることが何よりのやりがいです。」という花火師さんの言葉を思い出します。 花火をはじめとする日本の伝統工芸のすばらしさを体感し、その魅力に触れることでひとりでも多くの子どもたちの職業選択にきっかけを与え、この伝統が次世代にしっかりと継承されていけばと切に願っています。

キャンセル待ちも多く好評につき、来年も実施してまいります。
ご参加をお待ちしております。

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