2023年10月1日(日)、栄光キャリアルートが実施した秋企画「線香花火づくり&花火師のお仕事体験」の様子をお伝えします。
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教室や教科書では学べない「本物・本当」の「めったにできない」体験に「チャレンジ」することで、これからの未来を自分で考え自分で決める「力」を育む、未来の自分探し講座です。
各分野で活躍するその道のプロが指導する、旅行会社等のレディメイドな講座でなく、楽しみながらも「学ぶ」という学習塾としての栄光の特徴をコンセプトとしたオリジナルの唯一無二の講座となります。
花火はお店で購入して楽しむのがあたりまえと思っていますが、今回はその「花火」を自分で作って自分で楽しむことにチャレンジする講座です。
また、打上花火の花火玉(模擬)づくりに挑戦することで、花火師の大変さや難しさとともにおもしろさも実感できる講座です。
ご指導いただくのは、江戸時代「日本三大花火」として有名な山梨県市川三郷町で花火師をされている「丸富」の青沼さんです。
MARUYA|「人と人、人と自然をつなげる」花火の企画・運営 (marutomi-y.co.jp)
花火会社で修行された後、日本の伝統花火「和火」を残したいと独立され、メイドインジャパンにとことんこだわり、花火づくりはもちろん「和火」の普及に尽力されています。
当日は、小学3年生までの付き添いの保護者の他に、参加をご希望の保護者も体験できる形式で、中野区にある宝仙学園の化学室にて午前と午後の2部制にて実施しました。
様々な実験器具などがたくさん置かれている学校の化学室に入ると、各テーブルに体験で使う材料が置かれています。
子どもたちは「これ何かな?」「この袋は何が入っているんだろう?」と興味津々です。
今日の先生を務めていただく花火師の青沼さんと佐々木さんにご挨拶をして講座が始まりました。
まずは、花火師のお仕事体験として打上花火の花火玉(模擬)づくりに向け、花火の歴史や花火の材料、花火玉づくりの工程や打上の仕組みなどのレクチャーを受けます。
日本の花火の材料は黒色火薬で、日本の自然界で採取できる材料を使っていることやその材料で作られる花火の色は「橙色」であること、静電気が起きると大爆発してしまう危険性があるので静電気の起こらないゴム製の手袋や服装を着用することなどを学びます。
花火玉の構造を学んだら早速「星」「割薬」を詰めていく「玉つめ」作業に取り掛かります。火薬に見立てたビーズ玉など、本物の火薬を入れない模擬玉を作りますが、プロの花火師の方の気持ちを想像しながら、実際の火薬を詰めるように真剣な表情で作業に取り組んでいきます。
玉の半分に火薬を詰め、もう半分にも火薬を詰めて、最後にそのふたつを合体させてひとつの「花火玉」が完成します。
一見簡単そうな作業ですが、実はかなり難しく、最初はビー玉を入れすぎてしまったり均等に詰められなかったり、調整を繰り返す参加者も見受けられます。
そのうち、自分なりに工夫したり先生からアドバイスをもらったりして、だんだんと慣れた手つきになっていきました。
そして最大の難関である、半分ずつの玉を合体させて花火玉にする作業に挑戦です。
合体させる前に火薬など何も入っていない模型で合体させる練習を行います。
火薬が入っていることを想像しながら練習をするのですが、慎重になりすぎるあまり、ふたつの縁がズレてしまって中身が入っていたらこぼれてしまうシーンが多くありました。そこで先生より「あまり難しく考えないで、“いちにのさん”で一気に合体させましょう!」とのアドバイスです。
何度か練習した後、本番の合体作業に挑みます。
色々考えてしまってなかなか手が動かなかったり心配になってもう一度練習したりしながらも、覚悟を決めて“いちにのさん”で一気に合体させることができたときは「やったー!」「できたー!」と子どもも大人も関係なく喜んでいます。
残念ながら合体に失敗して詰めたビー玉が飛び出してしまった子はまた「玉つめ」作業をやることになるのですが、「そんなに簡単にできたら、花火師さんは仕事がなくなっちゃう!」と先生がさりげなくフォローしてくれていました。
そして全員無事に合体作業も成功し、花火玉づくりを終えることができました。
誰もが真剣に花火玉を作ったので、ここで少し休憩。
先生の机には実寸大の花火玉が見本で置かれており、参加者は打ち上げたときに模様がわかる花火玉を眺めてみたり10kgの大きな尺玉を持ち上げたり・・・中には合体作業の練習をし直している子もいました。
休憩後は「線香花火づくり体験」に挑戦です。
まずは先生から線香花火の歴史など、線香花火のレクチャーです。
江戸時代に始まった線香花火は日本のオリジナルの花火で、当初は藁の先に黒色火薬を塗って火をつけ、香炉に線香のように立てて遊んだことから「線香花火」という名前になったことや「線香花火」を長持させる遊び方などを学びました。
そして、テーブルには「黒色火薬」の他、きれいな和紙などが並び、花火師の先生が作られた線香花火も見本として一人ひとりに配られました。
火薬の量が多すぎても少なすぎてもいけないことや和紙の巻き方のコツなどを学び、6本の線香花火を作ります。
恐る恐る火薬をすくって和紙に詰め、巻いていく作業に取り掛かります。
「えー!難しい」「全然うまく巻けない」などの声が上がり、先生が一人ひとりのもとでマンツーマン指導をしながら全体に向けても「紙を巻くときは脇を締めて、下から支え持つように巻くと巻きやすいですよ。」などのアドバイスが入ります。
何本か作ることでだんだんと慣れていき「これがいちばんうまくできた!」「段々とうまくできるようになった!」などと喜びの声が聞けるようになりました。
大人も子どもも「年齢」を超えて真剣な眼差しで作業に集中し、誰一人諦めることなく、6本を作り終えることができました。
最後に、先生より「ほとんどが輸入に頼る、カラフルな色の洋火の花火もいいですが、日本の伝統である「和火」の花火も楽しんでください。ちなみに、線香花火は輸入でも国内製造でも手作業が基本です。」
と説明を受けました。
「今日の夜、線香花火で遊んでみる!」
「もったいなくて火を着けられない。」
参加者は自分で作った花火玉と線香花火を大切そうにかばんに入れて、帰路に就きました。
今回は線香花火づくりと花火師のお仕事体験に挑戦しました。
お店で購入して遊ぶことがあたりまえの「花火」ですが、その「花火」を作る職人さんの作業は命がけの作業であることや一本一本手作業で行われているなど、職人さんの苦労と大変さを自分で作ることで実感したはずです。
これから花火で遊ぶときは、自分でがんばって作った花火玉や線香花火を思い出しながら、今までとは違う思いで楽しめるのではないでしょうか。
そして、子どもたちが大人になってもその夜空をカラフルな洋火とともに「橙色の和火」で飾られていることを願っています。
ツクル∞ジブン事務局
Email:eikoh-kikaku@eikoh.co.jp開催日時
2024年12月08日(日) 10:00~16:30申込締切
2024年12月03日(火)開催日時
2024年12月21日(土) 10:00~16:30申込締切
2024年12月16日(月)開催日時
2025年01月12日(日) 10:00~12:30申込締切
2025年01月09日(木)開催日時
2025年01月12日(日) 13:30~16:00申込締切
2025年01月09日(木)開催日時
2025年01月19日(日) 10:00~15:30申込締切
2025年01月14日(火)