2024年7月20日(土) / 8月3日(土)、栄光キャリアルートが実施した夏休み企画「昆虫博士ファーブル先生と採集×標本づくり【夏編】」の様子をお伝えします。
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教室や教科書では学べない「本物・本当」の「めったにできない」体験に「チャレンジ」することで、これからの未来を自分で考え自分で決める「力」を育む、未来の自分探し講座です。
各分野で活躍するその道のプロが指導する、旅行会社等のレディメイドな講座でなく、楽しみながらも「学ぶ」という学習塾としての栄光の特徴をコンセプトとしたオリジナルの唯一無二の講座となります。
子どもたちが興味津々の「昆虫」をテーマに、昆虫を知り尽くした昆虫博士ファーブル先生と一緒に昆虫採集と標本づくりを行いました。
果たして都会のど真ん中には昆虫は生息しているのでしょうか?
お気に入りの「昆虫網」と「虫かご」を自慢そうに持ってきた子どもたちは、最初にファーブル先生の自己紹介や都会に住む昆虫についてのレクチャーを受けました。先生から「前回の4月の実施では36種類の昆虫を見つけることができましたが、今日は何種類の昆虫が見られるでしょうか?」と質問が投げられると多くの子どもたちが予想したのは「30種類以上」でした。
レクチャーを終えると、早速昆虫採集へ出発です!外は既に30℃以上の気温でうだるような暑さです。
ビルを出て3分ほどの「桜並木」がメインの昆虫採集の会場です。
まずはその手前の江戸城の城壁が残っている場所で、昆虫の見つけ方として「最初から網を振り回すのではなく、まずは目で見ながら探し、見つけたら最後に網で捕獲します。」と先生から説明がありました。城壁の隙間に潜む虫や飛んでいる虫を見つけては「先生!!」と声が上がります。昆虫採集へのスイッチが入ってきたところで、桜並木の方へ移動します。
桜の木のおかげで木陰になっており、気温も少し低く感じられます。網の使い方を学んだ子どもたちはまず目で確認しながら草むらを探し始めました。
「先生、なんかいた!」「先生、見つけました!」「何か小さいのいた!」「先生、この虫は何ですか?」と大興奮の中、網を使って次々と昆虫を捕まえます。先生は「これはヤマトシジミです!」「これはオンブバッタですね!」「お、これはドウガネブイブイだ!」「この虫はクサギカメムシです!」と大忙しです。
そして、先生が「ちょっと静かに!耳を澄ましてください。セミが鳴いてます。このセミは何ですか?」と問いかけると、子どもたちは大きな声で「クマゼミ!」と答えました。先生は「正解!このように、目で見るだけでなく、耳で鳴き声を確認した昆虫も採集したひとつです。」と伝えます。
子どもたちは続けて耳を澄ませ、「アブラゼミが鳴いてる!」「遠くでニイニイゼミも鳴いてる!」と耳で見つけた虫たちもカウントしていきます。
すると「先生!何かキラキラ光る虫を見つけました!でも死骸です。」の声があがりました。先生が駆け寄り「おー!これは珍しい!これはタマムシです!なかなか都会では見つけられないのです。死骸ではありますが、よく見つけましたね!」と声を掛けられると子どもたちも嬉しそうです。
※8月3日では、「ウチワヤンマ」「ウリハムシ」という珍しい昆虫を採取しました。
子どもたちはうだるような暑さも蚊に刺されることも忘れ、昆虫採集に集中していました。その姿はまるで宝探しをしているように見えます。
すると「先生!大きなショウリョウバッタを見つけました!」と声が上がり、先生は「このバッタの触覚で時計ができるんですよ。」と2本の触覚を時計の短針と長針に見立てて「これは何時ですか?」と質問します。子どもたちは「3時!」「6時!」とおもしろそうに答えていました。
捕まえた昆虫を元の場所に戻してビルに帰ると、先生作成の「都会の昆虫図鑑」に捕まえた昆虫をチェックしていきます。先生の「さあ、今日は何種類の昆虫を見つけたと思いますか?」という質問に対し、「18種類!」「25種類!」「32種類!」など、子どもたちは思い思いの答えを口にしていました。
「正解はなんと37種類(7/20)と50種類(8/3)でした!」
初めは昆虫が生息しているのか少し心配でしたが、なんと37種類(7/20)・50種類(8/3)の昆虫を採集することができました。
先生から「なぜこんな大都会の真ん中にこんなにたくさんの昆虫がいるのでしょうか?」と質問され、「誰かが放したから。」「どこからか逃げてきた。」と答えますが、よくわからない様子です。
すると先生から「昆虫が生きていくうえで必要な3つの条件があります。それは、隠れる場所や住む場所、温度や湿度などの環境、そしてエサです。昆虫がいるということはこの3つがあるからです。」と説明がありました。
さらに「ここ千代田区には皇居があります。皇居の自然はほとんど手付かずの状態で、ここから昆虫が移動してきたことが考えられます。公園や植栽など人が造った人工的な自然も多く隠れたり住んだりできる場所がある、都会は比較的暖かく、夜も明かりがあるので行動しやすい、そして、ごみ箱や飲食店のごみなどのエサも豊富にある、それらのおかげで私たちが想像する以上に、都会は昆虫にとって住みやすい環境だと考えられます。」と伝えられました。
子どもたちはコンクリートに囲まれた大都会の中でも必死に生きる昆虫を見つけることで、命の大切さや、さらなる昆虫への興味が深まったのではないでしょうか。
今回の標本となる昆虫は、「アトラスオオカブト」「スマトラオオヒラタ」「アルキデスヒラタ」の3種類で全てインドネシアのスマトラ島の昆虫です。子どもたちは、先生の席に並べられた標本の昆虫をキラキラした目で見つめています。
先生から昆虫を標本にするときの注意事項や、生きていた昆虫を標本にするので、匂いが発生したり手足が取れてしまったりすることもあるなどの説明がありました。また、あくまでも死んでしまった個体を集めており、標本づくりのために生きている昆虫を殺したのではないとの説明も受けました。
まずは先生が実際にピンを使って標本づくりのデモンストレーションを見せます。子どもたちはピンを1本1本無駄なく昆虫の節などに刺していく様子を一言も発せずに見入っていました。
デモンストレーションのあとは、早速、標本づくりにチャレンジです!
子どもたちは左右の手足を均等にしたり躍動感のある形にしたり、それぞれの個性で慎重にピンを刺していきます。最後に原産地(スマトラ島)や昆虫名、今日の日付を書いたら、先生の最終チェックを受けて完成です!
自分で作った標本をじっくり眺めたり友だちの標本を見比べたりしていましたが、完成した標本に大満足なのがうかがえます。
そして、最後に栄光オリジナルの昆虫検定に挑戦です!
昆虫の特徴など、先生からレクチャーを受けたことから出題されるのですが、初参加は15級、2回目の参加は14級、3回目の参加は13級、と参加する度に受験級が変わり、難易度も上がっていきます。
先生から「今まで検定に不合格だった人はいません。今回はどうでしょうか?でも大丈夫!自信を持って受けてみてください。」と言われ、緊張の面持ちの中、自分に大丈夫!と言い聞かせているようです。
子どもたちは先生の事前レクチャーを思い出しながら回答していきました。
採点が終わり、検定合格者を兼ねての昆虫検定認定証授与となります。自分の名前が呼ばれなかったらどうしよう・・・と不安げですが、順番に名前が呼ばれ、全員無事に認定証が渡されました!
子どもたちは自分で作った標本と認定証を大切そうにバッグに入れて、それぞれ帰路に就きました。
当講座は毎回大好評で、特に夏の回は夏休みの宿題となる自由研究にも活かせることから昨年は多くのキャンセル待ちとなったため、今年は7月と8月の2回実施といたしました。
子どもたちは大都会でも昆虫が必死に生活していることを実感したのではないでしょうか。
さらに、このような都会でも昆虫に必要な3要素が提供されており、その環境に適応できる多くの昆虫が生息していることを知ることで、生態系や生物多様性についても間接的に学ぶことができたと思います。
次回は秋編として11月4日に実施します。
今回同様に多くの昆虫に触れることで、「命の大切さ」とともに、自然との共存や環境保護の重要性についてなど多くを学んでもらえればと願っています。
ツクル∞ジブン事務局
Email:eikoh-kikaku@eikoh.co.jp開催日時
2024年12月01日(日) 09:00~16:00申込締切
2024年11月26日(火)開催日時
2024年12月08日(日) 10:00~16:30申込締切
2024年12月03日(火)開催日時
2024年12月21日(土) 10:00~16:30申込締切
2024年12月16日(月)開催日時
2025年01月12日(日) 10:00~12:30申込締切
2025年01月09日(木)開催日時
2025年01月12日(日) 13:30~16:00申込締切
2025年01月09日(木)