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家族でバードウォッチング×科博(2024/12/01)

12月1日、栄光キャリアルートが実施した企画「家族でバードウォッチング×科博【冬編】」の様子をお伝えします。

イベントの詳細はこちら

ツクル∞ジブンとは?

教室や教科書では学べない「本物・本当」の「めったにできない」体験に「チャレンジ」することで、これからの未来を自分で考え自分で決める「力」を育む、未来の自分探し講座です。
各分野で活躍するその道のプロが指導する、旅行会社等のレディメイドな講座でなく、楽しみながらも「学ぶ」という学習塾としての栄光の特徴をコンセプトとしたオリジナルの唯一無二の講座となります。

鳥の専門家とバードウォッチング

いつも何気なく目にする鳥ですが、どれだけの鳥の名前を知っているでしょうか?またその鳥はどこから来て、これからどこへ行くのでしょうか?食べ物は?・・・。

この講座では、『日本野鳥の会』から鳥の専門家をお呼びして、大都会の上野公園と国立科学博物館を舞台に、家族で一緒に鳥について学びます。

黄金色に輝くイチョウの木々と青く広がる快晴という、バードウォッチングには最適な天候の中、午前の部と午後の部で実施しました。

『日本野鳥の会』の萩原先生の紹介から始まり、イチョウの木々の下で双眼鏡の使い方についてレクチャーを受けます。
双眼鏡を使ったことはあっても、正しい使い方を教わったことがある方は少ないかもしれません。
双眼鏡のピントの合わせ方や調整の仕方だけでなく、双眼鏡で目標物を見失わない方法や注意事項などの説明がありました。
参加者は思い思いに目標物を決め、レクチャーを受けたとおりの動作をしていると先生から「双眼鏡で見てはいけないものは何でしょう?」と質問があり、子どもたちは少し考え込んでいます。「それは太陽です!間違って太陽を見てしまうと目が焦げてしまうので気を付けてくださいね。」と先生から答えが伝えられました。
さらに双眼鏡を虫メガネとして使うという、双眼鏡の新たな使い方も知ることができました。

双眼鏡の使い方をマスターしたところで、早速、バードウォッチングです。不忍池へ向けて移動しながら双眼鏡を使って野鳥を観察していきます。

バードウォッチング開始

身近な鳥が掲載されている『日本野鳥の会』発行の『おさんぽ鳥図鑑』と、今日見ることができそうな鳥をまとめたワークシートを手に歩みを進めていくと雑音の中に様々な鳥の鳴き声が聞こえてきます。
多くの人々が行き交い、路上パフォーマンスなども行われる騒がしい環境ですが、先生から「鳥の鳴き声に集中すると、不思議と色々な雑音が聞こえなくなるんです。」と伝えられると、参加者からは「ほんとだ!」と感想が聞こえてきました。
続けて、先生から「耳を澄ませると、チャチャチャと鳴き声が聞こえます。あれはウグイスです。」「ウグイスの姿はなかなか見れないんです。鳴き声を聞くのもバードウォッチングのひとつです。」と説明がありました。
そして、『さえずり』と『地鳴き』の違い、メスにモテるオスの特徴などのお話しを聞きながら、『ヒヨドリ』『スズメ』『シジュウカラ』『ハシブトカラス』『メジロ』など様々な鳥を観察しては、ワークシートに先生から学んだ特徴や鳴き声などを書き込みます。

すると、先生が大きな木の根の辺りを凝視し、「あそこに『二ホンミツバチ』の巣がありますね。ミツバチはおとなしい性格ですので、怖がらせる動作などしなければ刺したりしませんよ。」と伝えると、子どもたちも巣のそばに近寄り、多くのミツバチが巣を出たり入ったりしている様子が見えました。

様々な渡り鳥がお出迎え

不忍池に到着すると、先生から「目の前にたくさん留まっている白い鳥は何でしょうか?」と質問が投げかけられます。よく見ると、池の中に等間隔に打たれた杭の上にきれいに並んだ白い鳥が留まっており、「あれは『ユリカモメ』です。」と先生が答えを伝えると、参加者から「東京都の鳥だ!」と声が上がりました。

他にも『オオバン』『キンクロハジロ』『ホシハジロ』『オナガガモ』『マガモ』などたくさんの渡り鳥がいて、参加者が池に近づくと、渡り鳥も参加者の方に近寄ってきます。
子どもの「何で近寄ってくるの?」という素朴な疑問に先生は「ここの鳥たちは人に慣れています。エサを撒いたりする人も多いので、人を見つけるとエサをくれると思って近づいてくるんですね。」と伝えます。すると、少し離れたところでパンのようなエサを撒いている人がいて、そこに多くの鳥たちが集まってきていたのですが、先生は「野鳥にエサをあげることはお勧めしません。自然に生きる鳥たちの習慣や生態に影響しますし、多くの違う鳥たちが一ヶ所に集まることで、伝染病が一気に蔓延してしまう恐れもあります。」と説明がありました。

そんな中、黒くて大きな鳥が目の前の水面に着水したかと思うと、潜っていく姿が見えました。先生は「あれは『カワウ』です。向こうに見える大きな木を見てください。多くの『カワウ』が留まっていて、木一面が白いですよね。」と伝え、参加者がそのあたりに双眼鏡を向けたところで『カワウ』の糞の特徴やそれがもたらす問題についてお話しががありました。

不忍の池での観察を終え、国立科学博物館へ移動します。

国立科学博物館を探検

まずは地球館の3階へ向かい、展示された鳥の剥製を観察します。先生から「多くの鳥がここにいます。大きさも違いますが『クチバシ』にフォーカスして見比べてください。」と伝えられ、参加者から「鋭くて曲がってる」「短くて太い」「平べったい」など様々な感想が出てくると、先生は「なぜ鳥によって『クチバシ』が異なるのでしょうか?」と質問します。「大きな理由としてはエサが違うからです。例えば、肉食性の『ワシ』や『タカ』は上空から獲物をめがけて急降下してくるので、獲物が捕らえやすいように鋭くて曲がったくちばしを持っています。また『カワセミ』は水面にダイブして魚を捕えるので、細長くて鋭く、まっすぐな形状をしています。どのようなエサを食べているのか、どのようにエサを捕るのかなどで変わってくるんですね。」と理由が伝えられ、参加者はあらためて鳥たちの剥製に見入っていました。

次に、地球館の1階へ移動します。
先生は砂漠の模型の前で立ち止まり「これは砂漠の模型です。ほんの少しの植物と鳥がいますね。砂漠に植物を植えて緑化しようという試みがあります。もしこの砂漠が緑化されると、もともと住んでいた植物や鳥などの生き物はここで暮らすことができなくなります。砂漠は悪くて緑化することが良いのではなく、砂漠の緑化と砂漠に住む生物たちの両方を守ることが大切です。」と伝えられました。

その後、先生は一本の枯れた木が立っている模型の前でまた立ち止まります。よく見ると、木には『キツツキ』や『リス』などとともに昆虫などもいます。
先生は「ここに一本の立ち枯れた木の模型があります。枯れた木は元気な木ではないので、見た目は不要なもので意味がないように感じますが、木の周りにいる哺乳類や鳥類とともに、木の中にも昆虫や菌類など多くの生き物の生息場所となっています。立ち枯れた木は非常に重要な生態系の一部なのです。」と説明がありました。

館内での見学を終え、地球館を出たところにある屋外の広いスペースに移動して、最後のレクチャーです。
先生が何枚かの写真を出して参加者に見せ「この写真は海上に多くの『オオミズナギドリ』がエサとなる『イワシ』などを狙っている写真です。」と伝えます。写真をよく見ると、多くの鳥が海面スレスレを飛んでいて、中には海面めがけて急降下している鳥などが映っています。
「私たちから見れば、海面に近づけば鳥に食べられてしまうので、広い海の深いところに潜ればよいと考えますが、ある理由で潜れず、海面に押しやられているんですね。なぜでしょうか?」という先生の質問に対し「海面に魚のエサがあるから」「海面が好きな魚だから」などの声が聞こえます。
すると先生は「正解は『イワシ』の下に“コレ”がいるからです。」と“コレ”の写真を見せました。先生が釣った大きな『マグロ』です。
「マグロはエサとなる『イワシ』の逃げ場をなくすため、海面に追い詰めて捕食します。そして海面に集まった『イワシ』を海上から『オオミズナギドリ』も捕食しに集まってきていて、これを『鳥山』と言います。」と伝えました。
魚群探知機と『鳥山』を目印にして漁をする漁師がいることや、ハチの巣の『ハニカム構造』を利用した製品があることなど、生き物から学び、何かに活用できることはまだまだたくさんあるとのお話しで終了となりました。

まとめ

今回は冬編として、特に渡り鳥を中心としたバードウォッチングや国立科学博物館の見学を行いました。

観察した渡り鳥の多くはシベリアやカムチャツカ、アラスカなどの北方地域から移動してきて、また来年の春先に北方へ戻っていくとのことでした。

コンパスもナビも持たない鳥たちが、なぜ毎年決まったところにたどり着けるのか、なぜほとんど何も食べずに長い距離を飛んでくることができるのかなど
まだまだ私たちが知らないことがたくさんあります。

私たち人間はこの「なぜ?」をそのままにせず、それを契機に考え、分析し、読み取り、応用する力が備わっています。残念ながら、生き物を絶滅させてしまう力があることも事実です。
生き物を守りながら持続可能な未来を築くことは、すべての生き物にとってとても大切なことです。

子どもたちに「鳥」を介して、考えるきっかけを与えてくれるこの講座はこれからも継続実施すべき講座と位置づけております。
好評により、次回は来年3月を予定しています。

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