2024年8月17日から18日の2日間のプログラム、栄光キャリアルートが実施した国内留学の様子をお伝えします。
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国内にいながらにして、海外を身近に感じることができるプログラム。英語による心理的な壁を突破し、瞬間英語発話をトレーニングすることで、英語コミュニケーションスキルを習得します。
グループレッスンでは、効果的な単語やフレーズ/伝わりやすい文章校正/聞き手の心に残る話し方や所作など、プレゼンテーションに必要な全てを学んでいきます。
さらに、1回25分のマンツーマンレッスンも行われ、グループワークとプライベートワークのダブル効果で英語力アップを目指します。
講師たちからのとびきり元気な挨拶のあと、参加者同士お互いの自己紹介を行い、様々なゲームで緊張をほぐしていきます。
緊張が解けてきたところで、ふたつのグループに分かれ、別々の教室に移動します。
それぞれの担当講師から自己紹介に続いて、写真や動画を交えながら出身国の様子が伝えられました。
今日担当するグループ1の講師はイギリス出身、グループ2の講師はアメリカ出身なので、それぞれに国の人気のスポーツや音楽、めずらしい動物、観光地、学校のシステムなど日本と比べたりしながら、わかりやすく説明をしています。
実はこの自己紹介は単に自国のお話しをしているわけではありません。最終日のプレゼンテーションを想定した「お手本」としても行われているのです。
講師はこれから指導するプレゼンテーションのお手本として、文章構造だけでなく、ジェスチャーや声の強弱などを交えながら、生徒たちに伝えています。
今回のプレゼンテーションのテーマは「将来の夢」です。人それぞれ未来や夢について思い描いていることがあることでしょう。
しかし、日常生活において自分の夢を詳しく語る機会はあまりないかもしれません。今回の目標は、見知らぬ人たちに自分の夢や未来についてわかりやすく簡潔に、それも英語でプレゼンテーションすることなのです。
配付されたテキストブックには「未来・夢」の例として、乗って座って運べる「スーツケース」について書かれた記事とそれに関連したボキャブラリーのクイズや正誤問題、ディスカッションする際のキーとなるトピックや単語などが記されています。
「こんなものがあったら便利だな」という未来や夢に託した思いが商品化につながったようで、実際にスーツケースに乗って運転している写真が掲載されていました。
講師から「Do you think it is convenient to have a suitcase that you can ride and drive?
(乗れて運転できるスーツケースは便利だと思いますか?)」と投げかけられると、首をかしげる生徒、肯定する生徒など様々です。生徒同士で意見交換をするよう指示が出て、それぞれの思いを伝えて話し合っています。
この講座は、英語の文章を読み、内容が正しく掴むことを求められているのではなく、与えられたテーマや文章をもとに、自分の考えをまとめ、それをもとに話し合い、同じ意見はもちろん、異なる意見にも耳を傾けて受け入れ、理解することが求められています。このスキルこそ、当講座の重要な目的である多文化理解そして異文化コミュニケーションの重要な柱となるものなのです。
講師からは「Do you think this product will become popular in Japan in the future?
(将来この製品は日本で流行ると思いますか?)」という質問ともに、なぜそう思うのかの理由も加えて自分の考えをまとめるよう指示があるなか、現在の日本においては「motorizes vehicle(電動車両)」の位置づけにより、ヘルメット着用や運転免許書、保険などが必要であるなど諸条件があることの説明が加えられます。
ページを進むと「Use phrases」と題したプレゼンテーションで役立つフレーズが場面ごとに分かれて書かれていました。
例えば、「Starting the presentation(プレゼンテーションの開始)」場面には「What I’m going to talk about today is・・・」、「Introducing the first point(最初のポイントを紹介する)」場面には「Let’s start/begin with・・・」などと便利で使いやすいフレーズです。
講師は、場面ごとのフレーズを使ったプレゼンテーションの見本を披露し、それぞれのフレーズがどのようなときに使われ、どのような効果が期待できるかについて説明します。ただ、これらを絶対に使いなさいということではなく、自分自身のプレゼンテーションの内容を鑑み、使用の有無は適宜自分で判断するよう伝えられました。
※グループでのレッスンが進む中、別室でもマンツーマンレッスンが行われています。マンツーマンレッスンでは、生徒のレベルに合わせてグループレッスンの復習や疑問点の解消などとともに、ゲームなども交えた楽しいプログラムが行われています。
テキストには「The Perfect Speech Hamburger」と題し、ハンバーガーの分解図「バンズ」「チーズ・パティ・レタス」などが描かれています。
バンズ(上)-Introduction/Climax
チーズ・パティ・レタス-Body/Cause
バンズ(下)―Conclusion/Effect
ハンバーガーを構成する具材を例に、日本でいう「起・承・転・結」にあたる「序(Introduction)・本(Body)・結(Conclusion)」の図解でした。
講師はみんなが知っているゲーム「星のカービィシリーズ」の「カービィ」を例に「序(Introduction)・本(Body)・結(Conclusion)」のそれぞれの役割を、良い例と悪い例の両方を示しながら説明していきます。
例えば、「Introduction/Climax」の部分では、「これからカービィについて発表します。」ではなく「私が一番好きなゲームは「星のカービィシリーズ」です。それはなぜだと思いますか?」など聞き手に問いを投げかけて興味を引く「Hook=get attention」、聞き手に「聞いてみたい」という思いを起こさせることが重要など、具体的な例を挙げながら説明し、「Let’s make a simple short sentence using the introduction, body, and conclusion!(「序論・本論・結論」を使って、簡単な短い文章を作ってみましょう!)」と、自分が好きなことやものをテーマにそれぞれの役割や位置づけなどを考えながら文章を作成するよう指示が出ます。
講師は一人ひとり、作成した文章を自分に発表するよう伝え、文章構成の修正点や表情、動作、視点などプレゼンテーションに必要な所作などをアドバイスしていきます。
そして再度、講師からお手本としてのプレゼンテーションが披露されました。
講師のプレゼンテーションは「Introduction – Body- Conclusion」に分かれており、言いたいことや伝えたいことが限られた時間で最も効果的に話されていること、簡単なようで考え尽くされていること、方法やルールがしっかりあることを体感します。
そして、あっという間に1日目の終了時間となり、明日は実際のプレゼンテーションの文章を作成し、発表することが案内され解散となりました。
ウォーミングアップのゲームを終え、昨日のグループ担当講師が交替し、別の講師たちが各グループの担当となります。
各グループでは、新たな講師の出身国や有名な観光地、スポーツ、ミュージシャンや俳優、行事などの紹介が行われました。
講師の自己紹介の後、「スピーチにおける必要な立ち振る舞いや所作」や「聞く人たちの心を惹きつける話し方」について、テキストブックには「Posture(姿勢)」「Eye Contact(アイコンタクト)」「Voice(声)」「Gestures(ジェスチャー)」の項目に分かれた良い例と悪い例、重要なポイントなどが書かれています。
早速、講師からは良い例と悪い例それぞれのスピーチが披露されます。
どちらも同じ内容ですが、ジェスチャーもなく抑揚のない話し方のスピーチと、声の抑揚を取り入れてポイントで大きなジェスチャーや表情の変化などメリハリのあるスピーチ、どちらが効果的か、それはなぜなのかなどをチームごとで検証しました。
最後に講師から、スピーチでの適切な立ち振る舞いや所作は、聴衆との良好なコミュニケーションを構築し、スピーチの効果を最大限に引き出すなど、重要で不可欠であると改めて説明がありました。
ここで講師は「Let’s make a song together using AI music software!(AIの音楽ソフトを使ってみんなで曲を作りましょう!)」と伝えます。
「Decide what kind of music you want!(音楽の種類を決めましょう!)」という声に生徒たちは「K-Pop!」「Rock!」「J-Pop!」などの答えが出ますが、最も多い「K-Pop」に決まりました。
次に「曲のタイトルを決めましょう!」と伝えると「Jason is Crazy!(ジェイソン先生はクレイジーです!)」とかわいそうなことにひとりの講師がタイトルとなってしまいます。曲調とテンポも生徒が決めて「K-Pop」「angry」「slow」となりました。
生徒たちを4グループに分け、1番目のグループが1番目のフレーズという順番で1グループ1センテンス、「序論(Introduction)・本論(Body)・結論(Conclusion)」を意識して作成するよう指示が出ます。
各グループが作成したフレーズを順番に発表し、講師が入力していきます。「K-Pop」「angry」「slow」や声なども入力し、「Let’s listen!」と曲が流れ始めました。
AIが作成した曲は、K-Pop調、音調は暗くゆっくりめ、ボーカルの男性が怒っている感じが声に表れています。それぞれのグループが作成したセンテンスをボーカルの男性が歌うと、担当のグループは大声で笑ったりとすごく楽しそうです。全て聞き終えると、生徒は「本当にAIが作ったの?」と半信半疑ながら、その曲の完成度に驚いていました。
AIでただ曲を作成するだけでなくプレゼンテーションの「序論(Introduction)・本論(Body)・結論(Conclusion)」を違ったかたちで体感させて理解度を高めることができたので、講師の「Remember what you’ve learned so far as you draft your presentation.(今まで学んできたことを思い出しながら、プレゼンテーションの原稿を作成しましょう。)」という言葉で生徒たちは今回のテーマ「Future dream」に考えを巡らせます。
テーマが決まったらハンバーガーで学んだ「序論(Introduction)・本論(Body)・結論(Conclusion)」を念頭に文章作成に入ります。テキストブックの原稿用ページに黙々と書き出していくと、講師から「There are ways to make your presentation more effective. It’s a poster!(プレゼンテーションをより効果的にする方法があります。それはポスターです!)」「自分のプレゼンテーションをよりわかりやすくするために、ポスターに絵や文字などを描いてみましょう!上手に描くことが目的ではありません。より自分のスピーチを聞き手にわかりやすく理解してもらうために描くのです!」と伝えられ、生徒たちは自分のプレゼンテーションのテーマや内容を思い浮かべながら、ポスターを描き始めました。
ポスターとプレゼンテーションの原稿が完成した生徒から、一人ひとり本番を想定して講師と1対1の練習を行います。文章の順序や効果的な単語に置き換えること、より強弱をつけた声のトーンなど様々なアドバイスがあり、そのフィードバックをもとに、原稿を書き直したり練習し直したりと準備を進めます。
そんな中、多くの生徒が原稿を見ながらプレゼンテーションをしている姿を受けて「The audience of the presentation is not a script. Don’t forget to make eye contact!(プレゼンテーションの聞き手は原稿ではないですよ。アイコンタクトを忘れずに!)」と声かけがありました。
そして、本番の時間となります。
講師から「Let‘s start!You can look at the script, but it’s all about the audience. Let’s look everyone in the eye and give a presentation!(始めましょう!原稿を見てもいいですが、あくまでも聞き手はみんなですよ。みんなの目を見てプレゼンテーションをしましょう!)」と伝えられます。
「Tennis player」とサーブを打とうとする人の絵が描かれたポスターを掲げたプレゼンテーションから始まります。テニスが好きで愛してやまない理由を伝えたうえで有名なテニス選手になりたいと結論づけています。
その他、「チアダンス」4歳から始めたチアダンスが好きで、特にチアダンスにおける精神や態度など示す「チアダンススピリット」に共感したことなどを語り、将来は「スーパーチアダンサー」になって、オリンピックに出場したいと伝えます。
何かになるという夢とともに「将来の自動車」と題して、車が好きだが、現在の事故や渋滞、環境問題など様々な問題や課題があるため、将来はタイヤのない浮いた状態でAIが運転し、排気ガスも事故や渋滞もない「新しい車」が導入されることを夢見ていると発表する生徒もいました。
生徒たちはこの2日間で吸収した全てを発揮しながら、勇敢にプレゼンテーションに挑み、それをやり遂げました。やりきった安堵の表情と達成感に満ちた生徒たちの姿は輝かしいものでした。
今回の2日間で、よく耳にした単語が「AI(artificial intelligence)人工知能」でした。特に、生徒たちのプレゼンテーションにも「AI」に関連したものが多く聞かれました。
生徒たちの将来と「AI」は切っても切れない関係になっていくことでしょう。
AIは将来において、多くの可能性をもたらすかと思いますが、その一方でリスクも伴います。人間とAIのバランスがこれからの将来の鍵になるかと思います。
生徒の発表の中で「I think that use and development of AI will make it more convenient, but it is not humans who are controlled, rather, it is humans who are in control.(AIの活用と発展により、さらに便利になると思いますが、人間がコントロールされるのでなく、あくまでもコントロールするのは人間です。)」という言葉が印象的でした。
将来、AI翻訳機などの機械を通じて間接的に話すことができるようになったとしても、人間と人間が直接生きた言葉を介してコミュニケーションをとることに意義や意味が多分にあると思います。
このグローバルな世界において必要不可欠な言語が英語です。
強制的かつ一方的に英語を学ばせるのではなく「英語を学べばこんなことができるんだ!」「英語を学んでおかないとこんなに困るんだ!」と、色々な体験や機会の中で自らが肌身を通して実感・体感して主体的に学ぶことがない限り、絵に描いた餅になるのではないでしょうか。
これからの時代を担う参加者たちがこの講座で実感・体感し、主体的に英語を学ぶことで、より豊かな学びやコミュニケーションが実現できること、このグローバルな世界で果敢に生き抜いていける「きっかけ」を提供し続けたいと思っています。
栄光の国内留学事務局
Email:eikoh-kikaku@eikoh.co.jp開催日時
2024年12月08日(日) 10:00~16:30申込締切
2024年12月03日(火)開催日時
2024年12月14日(土) 10:00~16:30申込締切
2024年12月09日(月)開催日時
2024年12月21日(土) 10:00~16:30申込締切
2024年12月16日(月)開催日時
2024年12月23日(月) 00:00~00:00申込締切
2024年10月31日(木)開催日時
2024年12月26日(木) 00:00~00:00申込締切
2024年10月31日(木)