2024年3月23日から24日の2日間のプログラム、栄光キャリアルートが実施した国内留学の様子をお伝えします。
[目次]
国内にいながらにして、海外を身近に感じることができるプログラム。英語による心理的な壁を突破し、瞬間英語発話をトレーニングすることで、英語コミュニケーションスキルを習得します。
グループレッスンでは、効果的な単語やフレーズ/伝わりやすい文章校正/聞き手の心に残る話し方や所作など、プレゼンテーションに必要な全てを学んでいきます。
さらに、1日25分のマンツーマンレッスンも行われ、グループワークとプライベートワークのダブル効果で英語力アップを目指します。
世界の国々には様々な独自の行事がありますが、例えば、アメリカではこの時期、クリスマスに並ぶキリスト教の重要な「イースター」という有名な行事があります。
外国で行われている「行事」を知るとともに自国の「行事」をあらためて確認することで、その違いや似ていることなどを知り、多文化理解へと繋げます。
そして、日本についてよく知らない外国人の友人に日本の行事を説明するとき、どのようにわかりやすく簡潔に説明することができるかなど、文章構成などの手法を学びます。
そして2日目は「行事」をテーマにプレゼンテーションに挑戦です!
1日目で学んだ文章構成をもとに「外国人の友だちに「この行事に参加してみたい!」と思わせるようなプレゼンテーションを作り上げることがテーマとなります。
今回のプレゼンテーションのテーマ「外国人の友だちに一番伝えたい『行事』」を考えてみよう!
-自問自答してさらに深堀して構想を練ろう!
⇒どこに?どうして?何をする? など
講師たちから元気な挨拶のあと、参加者たちのお互いの自己紹介を終えたところで様々な楽しいゲームを行い、緊張をほぐしていきます。
緊張が解けてきたところで、講師の自己紹介です。
講師の出身国や住んでいる所について、きれいな写真や動画などを交えながらわかりやすく伝えられます。実はこの自己紹介も最終日のプレゼンテーションを想定した「お手本」として行われているのです。
講師はこれから指導するプレゼンテーションのお手本として、文章構造はもちろん、わかりやすいジェスチャーや声の強弱などを交えながら、生徒たちに語りかけています。
講師の自己紹介のあとは、今回のテーマである各国で行われている「行事」についてです。
自分が生まれ育っている国の行事なので私たちにとってはあたりまえですが、それを知らない外国人にはとても不思議に見えるかもしれません。
なんでそのような行事が行われるのか?誰がどのように行うのか?・・・・
講師から「Do you know Easter?」と質問が投げかけられます。
参加者たちは「Yes!」と答えますが「Can you explain Easter?」という質問には「No.」「I have no idea」の声が聞こえます。
講師はこの2日間で使用する事柄をまとめたテキストブックを使いながら、説明を始めます。
「When is Easter?This year, Easter falls on March 31th.」
「The Sunday following the first full moon day after the vernal equinox.(春分の日の後の最初の満月の日曜日)」
毎年実施日が異なること、キリスト教の宗派によっても日程が異なることなどをテキストや講師からの説明で知っていきます。
そして、イースターとは「復活祭」のことで、十字架にかけられて亡くなったイエス・キリストが3日後に復活したことを祝うお祭りで、キリスト教においてはクリスマスと同じくらい重要な行事であると講師から説明がありました。
テキストには宗教用語など難しい用語は日本語の説明が書かれているので、難しい英語でもスムーズに理解できるようになっています。
また、講師から「Why are egg and the rabbit symbols?」の問いかけとともに「卵=新しい命が生命や復活の象徴とされ、一度処刑されたあとに復活したイエス・キリストを連想させる」ことや「うさぎ=1年に何度も妊娠と出産を繰り返すことができる動物で子孫繁栄の象徴とされている」ことを学びます。
参加者から「おせち料理みたい。」の声が上がり、講師は「Yes!It is similar to Osechi cuisine.」と伝えられました。
参加者は全く違う行事であるのに「同じようなこと」「似ていること」など共通点にも気づき始めます。
講師はイースターにおける家族や人々の過ごし方の説明もします。
クリスマスと同様に大切なイベントであるイースターでは、家族でごちそうを食べてお祝いしたり、イースターのシンボルである卵を使ったゲーム「エッグハント」を行ったりします。エッグハントとはイースターエッグを庭や公園に隠してそれを探すゲームなのですが、どのような由来でどのようなことが行われるかなど、参加者は講師の説明に聞き入っていました。
講師はこの一連の「イースター」の説明を通して、色々なジェスチャーや声の強弱、表情など含めて「外国人=我々日本人」に対し「楽しそう!」「参加してみたい!」と思わせるような、まさに見本となるプレゼンテーションを行っていたのです。
講師から「To reach multicultural understanding people with different cultural backgrounds talk and exchange their way of living and thinking.(日本とアメリカのように、異なる文化をより理解するために考え方や生活様式などをお互いに知り合うことが大切です。)Think of some questions and ask me!(いくつか私に質問をしてください!)」と伝えられ、まずは講師のお手本です。「What is the famous song from your country!?」の質問に参加者は「J-pop!」と答え、このお手本をヒントに参加者はそれぞれ質問を考えています。
講師からひとりずつ質問をするよう指示が出ます。
「What is the famous building?」「What is the most popular meal?」など講師に質問を向けると、講師は「Empire State Building.」「hamburger!」など答えていきます。
参加者はこのようにしてお互いの「同じ点」と「違う点」を受け入れながら理解することが多文化理解への一つの方法であることを学んでいきます。
次はテキストを使って進めます。
そのページには「ハンバーガー」として「バンズ」「チーズ・パティ・レタス」などが描かれ、
「バンズ(上)」-「Introduction/Climax」
「チーズ・パティ・レタス」-「Body/Cause」
「バンズ(下)」―「Conclusion/Effect」
ハンガーが-を構成する具材を例に、日本でいう「起・承・転・結」にあたる「序(Introduction)・本(Body)・結(Conclusion)」がわかりやすく図解されています。
講師は「序(Introduction)・本(Body)・結(Conclusion)」のそれぞれの役割と「イースター」を題材に良い例と悪い例を対比させた具体的な説明をしていきます。
例えば「Introduction/Climax」の部分では、ただ「これからイースターについて発表します。」ではなく「私が一番大好きな行事は「イースター」です。それはなぜだと思いますか?」など聞き手に問いを投げかけて興味を引く「Hook=get attention」、聞き手に「聞いてみたい」という思いを起こさせることが重要などです。
参加者は今までの「枠」に拘らず、自由な発想で考えてもいいことを感じながら、説明を受けています。
「序論(Introduction)・本論(Body)・結論(Conclusion)」の説明の後は、講師から「Let’s make a simple short sentence using the introduction, body, and conclusion!(「序論・本論・結論」を使って、簡単な短い文章を作ってみましょう!)」
参加者は先ほどの講師の説明や実例を思い出しながら、まずは身近なテーマからひとつ選び、それを踏まえて各論にわけ、それぞれの役割や位置づけなどを考えながら文章を作成していきます。
参加者から「意外と難しいな。」「思った以上に大変。」などの声が聞こえると、講師は一人ひとりのところに行き、作成した文章を自分に発表するように伝えます。それぞれの発表を聞きながら、文章構成などの修正点や表情、動作、視点などプレゼンテーションに必要な所作などのアドバイスをしていました。
そして講師から見本のプレゼンテーションが披露されました。
講師のプレゼンテーションは「Introduction – Body – Conclusion」にわかれており、言いたいことや伝えたいことが限られた時間で最も効果的に話されていること、簡単なようで考え尽くされていること、方法やルールがしっかりあることを肌で実感していきます。
そして、あっという間に1日目の終了時間となり、明日は実際のプレゼンテーションの文章を作成し、発表することが案内され解散となりました。
1日目もグループでのレッスンが進む中、別室でもマンツーマンレッスンが行われていました。グループレッスンとマンツーマンレッスンの担当講師が入れ替わり、1日目にマンツーマンレッスンを行っていた講師がグループレッスンの担当となります。
昨日同様、ウォーミングアップのゲームを終え、グループレッスン担当講師の出身国であるカナダについての紹介です。
有名な観光地、スポーツ、ミュージシャンや俳優、行事などの紹介が行われています。
参加者も「知ってる!」「大好き!」「楽しそう!」など盛り上がっています。
講師の自己紹介ののち「スピーチにおける必要な立ち振る舞いや所作」や「聞く人たちの心を惹きつける話し方」についての指導です。
講師からは良い例と悪い例それぞれのスピーチが披露されます。
どちらも同じ内容ですが、ジェスチャーもなく抑揚のない話し方のスピーチと、声の抑揚を取り入れてポイントで大きなジェスチャーや表情の変化などメリハリのあるスピーチ、どちらが効果的か、それはなぜなのかなどをチームで検証しました。
「Today’s presentation is about “Events in Japan”!(今日のプレゼンテーションは『日本の行事』について発表しましょう!)」
自国の行事なのでよく知っているはずですが、それを文化の異なる方々に説明するのは意外と難しいはずです。
参加者は頭の中で構造を練ったあと、本番を見据えた実践的なワークを行います。
「プレゼンテーションを書きあげよう!」そして「書き上げたプレゼンテーションを練習してみよう!」です。
「日本の行事の中でどの行事について説明するか?」「自分はなぜその行事が好きなのか?」「その行事を通して何を伝えたいのか?」などを自問自答したり、チームで話し合ったりしながら自分のテーマを絞っていきます。
自分のテーマが絞られたら、それをどう効果的に伝えるかの「文章構成」です。
今まで学んだ効果的な言い回しや単語「Introduction – Body – Conclusion」の段落展開を念頭に文章を作成していくのですが、講師より再度、サンプルとして短いスピーチが披露されました。
効果的なジェスチャー、アイコンタクト、声の強弱など含めてのお手本となるプレゼンテーションで、参加者はお手本をもとに自分なりのテーマで文章を作成しながら、どう表現するかも合わせて考えながら作り上げていきます。
ランチタイムのあと、講師から「プレゼンテーションをより効果的にする方法がひとつあります。それはポスターです!自分のプレゼンテーションをより分かりやすくするために関連したポスター(絵など)を描いてみましょう!上手に描くことが目的ではなく、より自分のスピーチを聞き手にわかりやすく想像してもらうために描くのです!」と伝えられ、それぞれが自分のプレゼンテーションのテーマを思い浮かべながら、ポスターを完成させていきます。
そして、ポスターとプレゼンテーションの原稿を完成させたところで、一人ひとり本番を想定して講師と1対1の練習を行いました。
まだぎこちない感じではありますが、みんな真剣な眼差しでポスターを使いながら、真剣な表情でプレゼンテーションを行っています。
講師からはその都度、文章の順序を変えることや効果的な単語に置き換えること、より強弱をつけた声のトーンなど様々なアドバイスや指示が出され、そのフィードバックをもとに、原稿を書き直したり練習し直したりと準備に余念がありません。
そして、本番の時間です。
この2日間学んできたことを披露する時間となります。
講師からは「Let‘s start!」の声掛けとともに「原稿を見てもよいですが、原稿に向かってプレゼンテーションをしないように。あくまでも聞き手はみんなですよ。みんなの目を見てプレゼンテーションをしましょう!」とのアドバイスがありました。
まずは、かわいいピンク色で描かれた桜と「OHANAMI」と書かれたポスターを掲げながら、日本の行事である「お花見」についてのプレゼンテーションです。
お花見は奈良時代から始まったこと、「桜」を見たり見ながら食事をしたりなどの説明があります。外国の方々には、春に咲く木々は桜だけではないのになぜ日本人はその中でも「桜」を愛するのかという疑問が湧くかもしれません。
日本人にとって「桜」はただ春を代表する植物だけでなく、「四季」のある日本にとって、寒く長い冬の次に来る「春」を象徴する「桜」は特別な植物であることや入学式や卒業式など人生の行事に関わる昔から愛されている特別な存在である説明がきちんとされています。
講師からもお花見や桜は知っているけど、特別な意味があることは知らなかったとの感想が聞こえました。
次に、「おはぎ」と「お墓」のイラストとともに「OHIGAN」と書かれたポスターを使ってのプレゼンテーションです。
私たち日本人にとって春分・秋分の日にお墓参りをする習慣はあたりまえのことですが、実はこの行事は日本で唯一の行事であること、その際のお供え物に「おはぎ」があるなどの説明と日本唯一の行事である「お彼岸」を守り続けたいという結論が発表されると「I didn’t know about the event called Ohigan. Very interesting!(お彼岸と言う行事は知りませんでした。とても興味深いです!)」との感想がありました。
この他、「OSHOUGATSU(お正月)」と書かれたポスターを見せ、おせちもおいしいけど、やはり「お年玉」があるので1年で一番楽しみな行事!という正直なプレゼンテーションなど思い思いのプレゼンテーションが披露されました。
参加者たちはこの2日間で吸収した全てを発揮しながら、果敢にプレゼンテーションを行い、プレゼンテーションをやり遂げたあとの安堵の表情と達成感に満ちた姿は輝かしいものでした。
あっという間の2日間でした。
今や日本は世界でも人気の観光地となっています。さらに、年々多くの外国人が日本に移住しています。
習慣や文化の異なる人々とどのようにコミュニケーションを図り、どのように理解し合っていくのか。
この異文化理解・多文化理解はこれからますます重要になってきます。
今回の講座では「日本の行事」を題材に、それを知らない習慣文化の異なる方々にどう的確に説明し、理解を得ていただくかということがキーワードとなりました。
アメリカやカナダなど外国の行事についても学びましたが、そのような中で「全く異なること」「違うこと」もあれば「類似点」「共通点」もありました。
「違い」も「同じ」もそれぞれが「文化」で「習慣」であり、どちらにも優越はなく、まるごと受け入れ理解することこそが異文化理解・多文化理解に重要なポイントであることを参加者は直接的にも間接的にも学べたことでしょう。
さらに、色々な情報や知識が洪水のように溢れている「インプット」過多の現代。わからないことがあっても考えず検索をすれば答えがすぐ見つかる環境の中で、プレゼンテーションなど「アウトプット」するときにどうすれば相手に的確に伝えることができるのか、理解してもらえるかを考えることで、より物事を追求して考える習慣がつき、インプットした内容をより深く理解することができるのではないでしょうか。
インプットすることは重要なことではありますが、実際に活用できなければ意味がありません。
英語はコミュニケ―ションの「道具」です。
「道具」を学ぶことが目的でも終着点でもありません。
その「道具」を使いながら、色々なことをインプットしたり、アウトプットしていくことが重要です。
「道具」その物だけを学ぶことばかりに偏りがちな日本の一般的な教育ですが、「道具」を使って、その先の何かを吸収したり、理解したりと「探求の手段」として活用することが求められています。
この講座は、この「道具」を使う実践場として、色々なバックグラウンドが異なる仲間の中で、多様な視点や考え方に触れ学びながら、コミュニケーションツールとしての英語を磨き、ひいては国内にいながら異文化・多文化理解へと繋げることを目的としています。
これからの時代を担う参加者が少しでもこの講座を通して得られたことを糧に、より豊かな学びやコミュニケーションが実現でき、異文化・多文化理解へと繋げていただければと切に願っています。
栄光の国内留学事務局
Email:eikoh-kikaku@eikoh.co.jp開催日時
2024年12月14日(土) 10:00~16:30申込締切
2024年12月09日(月)開催日時
2024年12月21日(土) 10:00~16:30申込締切
2024年12月16日(月)開催日時
2024年12月23日(月) 00:00~00:00申込締切
2024年10月31日(木)開催日時
2024年12月26日(木) 00:00~00:00申込締切
2024年10月31日(木)開催日時
2024年12月26日(木) 00:00~00:00申込締切
2024年10月20日(日)