2025年5月31日(土)、栄光キャリアルートが実施した「家族でお米作り【田植え編】」の様子をお伝えします。
[目次]
教室や教科書では学べない「本物・本当」の「めったにできない」体験に「チャレンジ」することで、これからの未来を自分で考え自分で決める「力」を育む未来の自分探し講座です。
各分野で活躍するその道のプロが指導する、旅行会社等のレディメイドな講座でなく、楽しみながらも「学ぶ」という学習塾としての栄光の特徴をコンセプトとしたオリジナルの唯一無二の講座となります。
いつも当たり前のように食べている「お米」。
でも、誰がどこでどのように作っているのでしょうか?
今年で2年目となる当講座では、家族で田植えと稲刈りを体験し、日本人の主食でもある「お米」について理解を深めます。
自然農法(無肥料無農薬)を実践している『NPO法人農に学ぶ環境教育ネットワーク』全面協力にて、大都会の横浜市周辺に今も残る自然豊かな里山『寺家ふるさと村』近隣の機械の入らない棚田を舞台にすべて手作業で田植えを行います。
木村先生はじめとする自然農法による米作りに精通した先生たちにご指導いただきます。
当日はあいにくの空模様。
激しい雨が降り、時折遠くから雷鳴が聞こえるなか、わずかな希望を胸に、『四季の家』で参加者の皆さんをお迎えします。
天気図とにらめっこしながら、何とか田植えができることを信じ、そろそろ集合時間となります。
それにも関わらず、田植え装備に身を包んだ元気な参加者がぞくぞくと集まり、雨が少し弱まったタイミングを見計らって田んぼへの移動を開始します。
どんな天気でも、稲にとっては恵みの雨。「田植え日和」と心を切り替え、一歩ずつ足を前へ進めます。
「ここは本当に横浜?」と思ってしまうほど、田んぼと里山が広がる田園風景が広がっている、のどかな風景に癒されつつ田んぼに到着します。
雨に少し降られましたが、参加者の準備が整うと今日ご指導いただく木村先生方の紹介から始まります。
木村先生から簡単な手植えによる田植えのレクチャーの後、「雨が強まる前に、みんなで協力して苗を植えてしまいましょう!」の声掛けで、早速手植えによる田植えが始まります。
参加者は一列に並び、田んぼに足を入れていきます。
「わー!ぬるい」「ぬるぬるしてる!」「足がはまって動けない!」など
子どもも大人もおおはしゃぎです。
先生たちの指示で、等間隔にマーキングされた田植え用のひもを使いながら、マーキングされた箇所に苗を手で植えていきます。
木村先生から「苗は鉛筆を持つような持ち方で、しっかり植えますよ!」の指示で、参加者は恐る恐る苗を植えます。
一列植えると、ひもを後ろにずらし、先生の「植えて」の合図で、また植えるを繰り返します。
一見「植えては少し後ろに下がってまた植える」の繰り返しで、単純かつ簡単な作業に見えますが、水を含んだ柔らかい泥の中は思い通りに足が動かず実に大変で難しい作業なのです。
最初は参加者はぬかるみに足を取られたりなど、どこかぎこちない動きで植えていましたが、段々と慣れてきて、植える時間も確実に早く植えることができるようになってきます。
すると木村先生から「慣れてきましたね。みなさん上手ですよ!」と参加者のやる気を引き出すと、親子で協力しながら顔が泥で汚れても気にせず、ただひたすら田植えをしていきます。
横から見ると、最初のラインは植えた苗に少しばらつきがあるものの、段々とまっすぐで等間隔に植えられており、まるで機械で植えたようにきれいに植えられています。
参加者も「慣れてきた。」「結構、簡単。」などと声が聞こえます。
木村先生から「ここの田んぼの水は雨が降った後、周りの山から染み出てきた水のみを利用しています。その水にはミネラルなどの栄養が入っていて、肥料をやる必要がないんです。つまり、すべて「自然」にお任せなんです。」との説明があります。
さらに「ですので、100%安全安心のおいしいお米です!でも、一番大変なのは田植えでも稲刈りでもないんです。草取りが一番大変な作業なんです。」との説明が続きます。
「取っても取っても生えてくる雑草は、放っておくと田んぼの栄養を奪ってしまい、お米の収量を減らしてしまいます。だから、普通の農家さんは農薬を使って、雑草が出ないようにするわけです。一概に農薬はダメだとは言えませんよね。」と、機械や農薬などを使う慣行農法とは違い、昔ながらのすべて手作業による無農薬無肥料での自然農法の素晴らしさとともに大変さのお話しがありました。
すると木村先生から「お疲れさまでした!終了です!」という声で、「やったー!」「疲れた~。」「がんばった!」とそれぞれから声が漏れますが、全員が達成感にあふれた表情をしていました。
汚れた手足を洗った後はランチタイムです
ランチタイムを終えると木村先生から「今日は生憎の雨なので、当初は大豆のタネまき体験を予定していましたが、畑がぬかるんでいるので、急きょ、竹の器づくりを行います。」の案内があります。
「今から、竹を切り出してきますので、少し待っていてください!」の案内で、先生方は山の中に入っていきます。
すると先生方が10m近くある竹を運んできます。
「ドン!」と参加者の前に置いては、また新たな竹を運んできて、気づくと、4本の竹が目の前に並びます。
すると木村先生は「今、山から切ってきました。この竹を好きなように切って、お皿でもいいし、お花を入れる花器でもいいし、お箸でもいいですから、好きな物を作ってください!」の案内があります。
さらに「事細かにやり方をお教えすると想像力が働かなくなるので、細かい説明はしませんが、わからない方は聞きに来てくださいね。」と付け加えます。
参加者の前には、大きな竹と、ノコギリやナタ、サンドペーパーなどの道具が置かれています。参加者たちは、それぞれ相談しながら何を作るか決めています。
何を作るか決まった参加者は先生の所に行き、自分の作りたい物を伝え、竹のどの部分を切るべきか、切った後どのように加工すべきかなどを相談して、作業に取り掛かります。
時々先生からは道具の使い方や竹の器の使い方のアイデアなどの説明があります。親子で協力してひとつの作品を作る家族もいれば、子どもも大人もそれぞれが黙々と自分の作品を作っている家族もいます。
すると「コップができた!」「お皿ができたよ!」「お箸完成!」など声が聞こえ始め、「コップなど口をつける切り口はサンドペーパーで滑らかに削ってくださいね。」と先生から案内があり、それを受けて最終工程に入る参加者もいれば、「もうひとつ作る!」と新たな作業に入る参加者もいて、職人のように没頭している姿が印象的でした。
すべての作業が終了となり、先生からの「みなさん、お疲れさまでした。自分で作ったお米を楽しみに待っていてくださいね!」の案内で解散となりました。
テクノロジーが進化する現代において、私たちは日常の中で少しずつ「自然」との距離を感じるようになってきました。
そんな今だからこそ、自然と向き合う時間が、あらためて人と自然との関係を見つめなおす貴重な機会だと考えます。
私たちは「NPO法人農に学ぶ環境教育ネットワーク」の協力のもと、農薬や肥料、機械に頼らず、人の力と自然の営みだけで行う“自然農法”に挑戦しています。田植えや稲刈りなどの体験を通じて、子どもたちが実際に土に触れ、苗を植えることで、自然の力の大きさや、作物が育つまでの過程を体感します。
こうした体験は、効率や生産性では測れない「手をかける」ことの価値を教えてくれ、ひいては、育てる人の思い、自然への感謝、「命をいただく」ことへの理解など、食にまつわる根本的な気づきを育みます。
私たちは、日本の農に息づく知恵と文化を次世代へしっかりと引き継ぐことを大切にしています。
私たちがこの活動に込めた最も大きな願いは、これからの時代を生きる子どもたちが、自然の恵みに感謝する心や、命を育み、いただく食の尊さを実感しながら、持続可能な農業について考え、その価値を未来へと受け継いでいくことです。
次回は今回植えた苗を刈り取る「稲刈り」にチャレンジします!
ツクル∞ジブン事務局
Email:tsukuru-jibun_ecr@eikoh.co.jp開催日時
2025年08月24日(日) 09:00~15:00申込締切
2025年08月19日(火)開催日時
2025年08月24日(日) 10:00~12:30申込締切
2025年08月19日(火)開催日時
2025年09月07日(日) 10:00~13:30申込締切
2025年09月02日(火)開催日時
2025年09月21日(日) 10:00~12:30申込締切
2025年09月16日(火)開催日時
2025年09月21日(日) 13:30~16:00申込締切
2025年09月16日(火)