12月14日から15日の2日間のプログラム、栄光キャリアルートが実施した国内留学の様子をお伝えします。
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国内にいながらにして、海外を身近に感じることができるプログラム。英語による心理的な壁を突破し、瞬間英語発話をトレーニングすることで、英語コミュニケーションスキルを習得します。
グループレッスンでは、効果的な単語やフレーズ/伝わりやすい文章校正/聞き手の心に残る話し方や所作など、プレゼンテーションに必要な全てを学んでいきます。
さらに、1回25分のマンツーマンレッスンも行われ、グループワークとプライベートワークのダブル効果で英語力アップを目指します。
生徒同士の自己紹介の後、様々なゲームで緊張が解けてきたところで、1日目のグループレッスン担当講師から出身国や出身地域などについての自己紹介が行われます。
アメリカ出身で、人気のスポーツや音楽、動物、観光地、有名人などを日本と比較しながら、楽しくわかりやすくプレゼンテーションをするのですが、単に自国のお話しをしているわけではありません。
2日目の明日、決められたテーマをもとに生徒がプレゼンテーションを行うので、その「お手本」として文章構造だけでなくジェスチャーや声の強弱などを交えながら様々な角度から伝えているのです。
今回のプレゼンテーションのテーマは「プラスチック汚染」です。
世界で深刻化するプラスチック汚染は決して他人事ではなく、今後どのようにすべきなのかなどみんなで深掘りをしていきます。
配付されたワークブックには「プラスチック汚染」に関連する記事などが掲載されており、まずはその記事を使ってのレッスンです。
講師から「First of all, I will read this article twice at a slow speed and at a natural speed. Please listen to me as I read.」と伝えられ、生徒たちは講師のスピードを変えた2回の読みに集中します。
そして、「Then read the article yourself.」の言葉で各自記事を読み、わからない単語の意味を各自辞書で調べていました。
この記事は先日韓国で行われた国連環境プログラムにおける環境汚染の防止に向けた初めての国際条約案をまとめる政府間交渉委員会についての内容です。
講師が「Next, let’s watch the video “What is plastic pollution?”」とたくさんのプラスチックごみが美しい砂浜に打ち上げられているシーンから始まるビデオを流し、世界レベルで「プラスチック汚染」を食い止めようとする政治的な動きとともに「プラスチック汚染」の具体的な現状について学んでいきます。
記事とビデオを見たところで、ワークブックにある先述の記事とビデオで使用された重要な単語と文章を一致させるクイズや単語・フレーズの穴埋めで文章を完成させる質問を行うなど、理解度を定着させます。
講師が「List three things you can do today to help prevent plastic pollution. (プラスチック汚染を防ぐために、今できることを3つ挙げてください。)」と伝えると、生徒たちはワークブックに自分の考えを書き、「Let me know what everyone thinks.」との言葉で一人ひとり自らの意見を発表しました。
この講座は、英語の文章を読んだり聞いたり発表したりと、内容を正しく掴むことや単語を覚えるなど以上に、英語を道具として使い、与えられたテーマや文章をもとに、自分の考えをまとめ、それを話し合い、同じ意見はもちろん、異なる意見にも耳を傾けて受け入れ、理解するというコミュニケーションスキルを高めることを目標としています。
このスキルこそ、多文化理解そして異文化コミュニケーションの重要な鍵となるスキルなのです。
「Use recyclable bags.」「Carry an eco-bag.」など様々な意見が交わされ、最後に講師が生徒たちの意見をまとめるような形でプレゼンテーションを行いました。
さて、グループでのレッスンが進む中で、別室でもマンツーマンレッスンが行われていました。マンツーマンレッスンでは、生徒のレベルに合わせてグループレッスンの復習や疑問点の解消などとともに、ゲームなども交えた楽しいプログラムとなっています。
ワークブックには「The Perfect Speech Hamburger」と題し、ハンバーガーの分解図「バンズ(上)」「チーズ・パティ・レタス」「バンズ(下)」が描かれています。
バンズ(上)-Introduction(Introduce the main idea)
チーズ・パティ・レタス-Body/Cause
バンズ(下)―Conclusion/Effect
ハンバーガーを例に、日本でいう「起・承・転・結」にあたる「序論(Introduction)・本論(Body)・結論(Conclusion)」の図解で、講師から3つに分かれた「Introduction」「Body」「Conclusion」のそれぞれの意味や役割についての説明です。
「序論(Introduction)・本論(Body)・結論(Conclusion)」の3つの部分を明確に使ったプレゼンテーションの例として、ある科学者による調査で「タコ」が人間に似た「知能遺伝子」を持っており、「タコ」にも人間同様の「認知能力」があることがわかったという論文を使い、文章構成について説明を行っていきました。「序論(Introduction)・本論(Body)・結論(Conclusion)」の3つの部分に分け、それぞれの部分がどのような役割となっているかの検証で、実際の文章を使っての説明は生徒たちの理解度を増すことに繋がりました。
そして、ワークブックの「ハンバーガー」の分解図に戻り、講師から「You don’t have to try to write a perfect sentence from the beginning.(最初から完璧な文章を書こうとしないで良いです。) First, write down what you want to say.(まずは言いたいことを書き出してみましょう。)」と伝えられ、生徒たちは自分の言いたいことを書き出していきます。その後、書き出したひとつひとつの短い文章を整理しながら、つなぎ合わせる作業を行うとハンバーガーの分解図は段々と文章で埋まっていきます。
あっという間に1日目の終了時間となり、明日はプレゼンテーションの文章を完成させ、発表することが案内されて解散となりました。
ウォーミングアップのゲームを終え、昨日のマンツーマンレッスンの担当講師とグループ担当講師が交替してレッスンが始まります。
まずは、新たな講師による自己紹介です。出身国のカナダについて、有名な観光地やスポーツ、クリスマスの様子や食べ物、有名なミュージシャンや俳優などなどの紹介が行われました。
プレゼンテーションにおいて欠かすことのできない、4つの重要なスキルについての説明がありました。
ワークブックの内容と合わせて、講師が「First of all, please watch the two videos.(まずはふたつのビデオを見てください。)」とふたつのビデオを映し出します。
同じ人が同じ内容でスピーチしているのですが、ふたつは全く異なるプレゼンテーションになっており、単に内容のすばらしいスピーチをすればよいのではなく、最後までひとりでも多くの聴衆に聞いてもらえるよう効果的な立ち振る舞いや所作がどんなものであるかの説明がありました。
続いてプレゼンテーションで聴衆を引き込むための効果的なフレーズの紹介です。
ワークブックには「序論(Introduction)・本論(Body)・結論(Conclusion)」の3つの部分ごとに効果的なフレーズが書かれており、講師から「You don’t have to use the phrases here, but please refer to them. The theme of the presentation is plastic pollution. Now it’s time to write the draft of the presentation. (ここに書いてあるフレーズを必ず使う必要はないですが、参考にしてみてください。プレゼンテーションのテーマは「プラスチック汚染」です。それではプレゼンテーションの原稿を書いていきましょう。)」と伝えられ、生徒たちは先ほどのハンバーガーで学んだ「序論(Introduction)・本論(Body)・結論(Conclusion)」を念頭に原稿を書き始めます。講師は一人ひとりの様子を確認し、相談に乗りながら進めていきます。
すると講師から「There is one way to make your presentation more effective. It’s a poster! (プレゼンテーションをより効果的にする方法がひとつあります。それはポスターです!)」と伝えられました。
「To make your presentation easier to understand, draw pictures and text to make a poster! It’s not about drawing well. Draw to make your speech easier for the listener to understand!(自分のプレゼンテーションをよりわかりやすくするために、絵や文字などを描いてポスターを作ってみましょう!上手に描くことが目的ではありません。より自分のスピーチを聞き手にわかりやすく理解してもらうために描くのです!」との言葉で生徒たちは自分のプレゼンテーションのテーマや内容を思い浮かべながら、ポスターを描き始めます。
ポスターとプレゼンテーションの原稿が完成した生徒から、一人ひとり本番を想定して講師と1対1の練習を行います。
文章をより短くシンプルにすることや声トーンに強弱をつけた方が良いなど様々なアドバイスを受け、文章を修正したりプレゼンテーションの練習をしたりと準備に余念がありません。
そして、多くの生徒が原稿を見ながらプレゼンテーションをしている姿を見て「The audience of your presentation is not your script. Don’t forget to make eye contact!(プレゼンテーションの聞き手はみなさんの原稿ではないですよ。原稿ばかり見るのではなく、聞き手へのアイコンタクトを忘れずに!)」と講師から声掛けがありました。
「Let’s start!」と講師の元気な声で本番開始です。
一人ひとり前に出て、自分で描いたポスターを貼り出して、プレゼンテーションが始められます。
かわいいエコバックやリサイクルマークが描かれたポスターや人がプラスチックのゴミを拾っている姿を描いたポスターなど十人十色です。
「買い物に行く際はプラスチックバックを使わず、持参したエコバックを使うなどできる限りプラスチック製品を使ったり購入しないことが重要」
「自分で散歩中にゴミを見つけたら、拾って処理するなど一人ひとりのゴミ拾いなどの行動が大切」
「この問題は決して一国の問題でなく、地球規模の問題で、今生きている人たちだけでなく、これから生まれてくる人たち含めての深刻で重要な問題である。」
など大人でも「もっともだな」と頷いてしまう内容が数多く発表され、とても驚かされました。
生徒たちはこの2日間で学んだことを最大限に発揮しながら、プレゼンテーションに挑み、やり遂げました。生徒たちの表情はやりきった達成感と自信に満ち溢れているようでした。
今回は、非常に大きな「プラスチック汚染」がテーマの英語漬けの2日間でした。
日本語でも難しいテーマではありましたが、生徒たちはこの問題を多角的に捉え、それを身近な自分でもできる行動へ落とし込んだプレゼンテーションを行っていました。
新しい単語やフレーズを覚えるなどの英語力の向上だけでなく、英語を「道具」として、その「道具」を使ってプレゼンテーションを行うという、「インプット」から「アウトプット」までを一貫して行う総合的なコミュニケーション能力を養えたのではないでしょうか。さらに、人前で自ら描いたポスターを使って自分の主張を発表するという自己表現力をも高めることができたと思います。
意義意味もわからず、ただ一方的に押し込まれて「英語」を学習するのではなく、人前でプレゼンテーションを行うために必要な「英語」を学習するという、明確な目的を持って、その先にある具体的な活動や目標を見据えての学習を行うことで、より意義深く、効果的なものになるのではないでしょうか。
たった2日間ではありますが、この学びの過程で得られた経験は将来的に彼らの財産のひとつになると思います。
これからの時代を背負う若者たちがこの講座を通して、真の学びの意義意味を理解し、主体的に英語を学ぶことで、より豊かな学びやコミュニケーションが実現できること、そしてこのボーダレスでグローバルな世界で果敢に生き抜いていける「きっかけ」を提供し続けたいと願い、今後も当講座を実施してまいります。
栄光の国内留学事務局
Email:eikoh-kikaku@eikoh.co.jp開催日時
2025年03月15日(土) 10:00~16:30申込締切
2025年03月10日(月)開催日時
2025年03月22日(土) 00:00~00:00申込締切
イベント詳細をご確認ください開催日時
2025年03月22日(土) 00:00~00:00申込締切
イベント詳細をご確認ください開催日時
2025年03月29日(土) 10:00~16:30申込締切
2025年03月24日(月)